離婚届はオンライン提出可能?|各種手続きの最新情報と注意ポイント

2026年02月09日
  • 離婚
  • 離婚届
  • オンライン
離婚届はオンライン提出可能?|各種手続きの最新情報と注意ポイント

離婚に関する手続きの一部は、法改正によりオンライン対応が可能になっています(離婚届の提出はオンライン不可)。

また、オンラインで取得できる書類などもありますので、負担を最小限に抑えるためにも利用できるオンライン手続きを押さえておくとよいでしょう。

今回は、離婚届や離婚手続きのオンライン対応の可否と注意点などについて、ベリーベスト法律事務所 四日市オフィスの弁護士が解説します。


離婚・男女問題を弁護士に相談 離婚・男女問題を弁護士に相談

1、離婚届はオンラインで提出できる?

離婚をする場合、市区町村役場に離婚届の提出が必要になりますが、離婚届はオンラインで提出することができるのでしょうか。

  1. (1)離婚届はオンライン提出不可

    近年、さまざまな分野でオンライン化が進んでおり、直接窓口に行かなくても手続きが完結するものも増えてきています。

    しかし、離婚届については、現時点ではオンライン化に対応していませんので、従来どおり窓口に離婚届を提出するか、離婚届を郵送するかの2つの選択肢しかありません

    直接窓口に行く時間的な余裕がないという方は、郵送による離婚届の提出を選択するとよいでしょう。

  2. (2)協議離婚で窓口に行かずに行える手続き

    離婚届の提出はオンラインではできませんが、書式の取得はオンラインで可能です

    離婚届はお住まいの自治体のホームページから無料でダウンロードできますので、A3サイズの用紙に印刷して利用してください。

    ただし、自治体によってはダウンロード版の離婚届では受け付けてもらえないところもありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

    また、離婚届を本籍地以外の市区町村役場に提出する場合、原則として戸籍謄本が必要になりますが、戸籍謄本もオンラインで取得することが可能です。

    戸籍謄本のオンライン申請は、マイナポータルや自治体のオンライン請求サービスなどを利用して行うことになります。なお、マイナンバーカードの署名用電子証明書が必要になる点に注意が必要です。

2、離婚の種類とオンライン手続きの可否

離婚の種類には協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3種類があります。以下では、それぞれの離婚手続きについてオンライン対応の可否について説明します。

  1. (1)協議離婚|オンライン不可

    協議離婚とは、裁判所を介さずに夫婦の話し合いにより離婚の合意を目指す手続きです。離婚に至る夫婦のほとんどが協議離婚により離婚をしていますので、もっとも一般的な離婚の方法といえるでしょう。

    協議離婚で離婚の合意に至った場合、市区町村役場に離婚届を提出することになりますが、1章で解説したとおり、離婚届はオンラインでの提出ができません。

  2. (2)調停離婚|オンラインでの参加可

    協議離婚の手続きでは離婚の合意に至らなかった場合、家庭裁判所に離婚調停の申立てをします。

    離婚調停は、家庭裁判所の調停手続きを利用して離婚の合意を目指す手続きです。離婚調停では裁判官や調停委員が関与するため、当事者だけの手続きである協議離婚よりも冷静に話し合いができるというメリットがあります。

    調停離婚は、基本的には当事者双方が裁判所に出頭して話し合いを行うことになりますが、オンラインを利用したウェブ会議による方法で調停期日に参加することも認められています

    また、令和7年3月1日施行の改正民事訴訟法により、離婚を成立させる調停に関してもオンラインでの参加が可能となりました。

    従来は、オンラインで調停に参加していても、離婚を成立させる場面では裁判所への出頭が原則必要でしたが、改正法施行により最初から最後までオンラインでの参加が可能です。

    ただし、離婚調停が成立した場合、市区町村役場に離婚届の提出が必要になりますが、こちらについては協議離婚の場合と同様にオンラインでの提出はできません

  3. (3)裁判離婚|オンラインでの参加可

    離婚調停が不成立になったときは、最終的に家庭裁判所に離婚訴訟を提起しなければなりません。

    裁判離婚とは、家庭裁判所の訴訟手続きを利用して、判決により離婚を成立させる手続きです。

    協議離婚や調停離婚とは異なり離婚にあたって当事者の合意は不要ですが、民法が定める以下の5つの法定離婚事由のうちいずれかの事由がなければ離婚は認められません。

    • 配偶者に不貞行為があったとき
    • 配偶者から悪意で遺棄されたとき
    • 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
    • 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
    • その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき


    裁判離婚は、裁判所に当事者が出頭して口頭弁論や弁論準備手続きを行いますが、オンラインを利用したウェブ会議による方法で弁論準備手続きに参加することが可能です

    また、令和7年3月1日施行の改正民事訴訟法により、公開の法廷で行われる口頭弁論についてもオンラインでの参加が可能となりました。ただし、オンラインで参加するには裁判所が相当と認めた場合に限られます。

    もっとも、オンラインでの参加が認められない場合でも弁護士に依頼すれば弁護士が代理人として出頭しますので、当事者本人の負担は比較的少なく抑えられると考えられます。

    なお、裁判で離婚を認める判決が確定した場合、市区町村役場に離婚届の提出が必要になりますが、協議離婚・調停離婚と同様にオンラインでの提出はできません。

まずはお気軽に
お問い合わせください。
電話でのお問い合わせ
【通話無料】平日9:30~21:00/土日祝9:30~18:00
メールでのお問い合わせ
営業時間外はメールでお問い合わせください。

3、新生活で後悔しない離婚の進め方

離婚後の新生活で後悔しないためにも、離婚をする際には以下のように進めていくのがおすすめです。

  1. (1)希望する離婚条件を明確にしておく

    離婚後の新生活で後悔しないようにするには、離婚前の事前準備が重要になります。
    離婚にあたっては、親権、養育費、面会交流、慰謝料、財産分与などの離婚条件の取り決めが必要になりますので、事前に希望する条件を明確にしておくことが大切です。

    また、有利な離婚条件を獲得するには、あなたの主張を裏付ける証拠が必要になりますので、不倫・DV・モラハラの証拠や相手の財産に関する証拠を集めてから離婚を切り出すようにしましょう

  2. (2)妥協できる条件と絶対に譲れない条件を考えておく

    協議離婚や調停離婚は、話し合いの手続きになりますので、自分の希望条件に固執していてはスムーズな話し合いはできません。

    希望する離婚条件を考える際には、妥協できる条件と絶対に譲れない条件を区別して、妥協できる条件についてはどの範囲までなら妥協可能なのかを考えておくべきです

    離婚の話し合いで譲歩する姿勢を示せば、相手もこちらの希望する条件に応じてくれる可能性が高くなるため、話し合いでは柔軟な対応が必要になります。

  3. (3)離婚後の生活設計を考えておく

    離婚後は夫婦が別々に生活することになりますので、離婚後の住まいを確保しておく必要があります。

    また、離婚後は自分の収入だけで生活していかなければなりませんので、特に専業主婦の方は新しい仕事を探さなければなりません。離婚後に後悔しないようにするには、あらかじめ収入と支出のシミュレーションをして生活設計を考えておくことが大切です

    生活設計についてある程度の見通しが立てば離婚に向けて大きく踏み出すことができるでしょう。

  4. (4)協議離婚が成立したときは離婚協議書を作成する

    協議離婚で離婚の合意がまとまったときは、市区町村役場に離婚届を提出すれば離婚成立となります。

    しかし、離婚時に養育費、慰謝料、財産分与などの取り決めをしているなら口頭での合意だけで終わらせるのではなく、必ず離婚協議書を作成するようにしてください。

    なぜなら、合意内容を客観的に証明できる証拠がなければ、後でトラブルになる可能性があるからです。

    なお、相手から金銭の支払いを受ける側の方は、金銭の支払いをより確実にするためにも離婚協議書を公正証書にしておくことをおすすめします

4、離婚弁護士に相談するメリット

離婚をお考えの方は、以下のようなメリットがありますので離婚問題に詳しい弁護士に相談することをおすすめします

  1. (1)相手との交渉を任せることができる

    離婚をする場合、まずは相手との話し合いが必要になります。しかし、当事者同士の話し合いは、感情的な言い合いになってしまうことも多く想像以上にストレスがかかります。

    自分で対応するのが大変だと感じるときは、弁護士に交渉を依頼するのがおすすめです

    弁護士であれば代理人として離婚交渉に対応することができますので、直接顔を合わせて話し合いをする必要がなくなります。それにより離婚のストレスは大幅に軽減するはずです。

  2. (2)離婚調停の期日に同席して対応する

    話し合いで離婚の合意に至らないときは、離婚調停の申立てが必要になりますが、弁護士に依頼することで離婚調停の申立て手続きを含めた一連の調停対応を任せることができます。

    初めての調停では調停委員に対してご自身の主張を十分に伝えるのが難しいこともしばしばあります。

    しかし、弁護士が同席することで主張や事実関係の整理を適切に行うことが可能になります。また、相手方からの離婚条件についても、その場で妥当性を判断し、依頼者の意向を踏まえて適切に対応します。

  3. (3)調停が不成立となった場合にも離婚裁判に対応可能

    調停が不成立となった場合、離婚裁判に移行することになります。裁判は法律構成や証拠の提出など高度な手続が求められるため、弁護士の関与があることで適切な対応がしやすくなります。

    離婚協議から調停、訴訟までを一貫して対応する体制があれば、手続全体を見通しながら進めることができ、当事者の負担を軽減できる可能性があります。

まずはお気軽に
お問い合わせください。
電話でのお問い合わせ
【通話無料】平日9:30~21:00/土日祝9:30~18:00
メールでのお問い合わせ
営業時間外はメールでお問い合わせください。

5、まとめ

現時点では離婚届のオンライン提出には対応していませんので、離婚届は、直接窓口に提出するか郵送で提出しなければなりません。

もっとも、法改正により離婚調停や離婚裁判であればオンラインでの参加が可能ですので、以前よりも当事者の負担は軽減されています。

離婚手続きのオンライン化について詳しく知りたいという方は、ベリーベスト法律事務所 四日市オフィスまでお気軽にご相談ください

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています